去りし12/28に今年の謎解き納めをしてきました。
脱出納め成功〜!!
— しあ (@siah_nazo) 2020年12月28日
去年と同じく原宿ヒミツキチでの脱出納めで、
司会も去年と同じ人だったw#原宿ヒミツキチ #ヴァンパイア脱出 pic.twitter.com/Ak6dAdQhxC
というわけで、謎解きの布教をかねて、オススメを交えつつ今年の謎解きを振り返っていきたいと思います。
一応、今年はSCRAPさんのしか参加していないので(来年は他団体に手を出すのを目標にしています)、取り上げるものはSCRAPさんのものです。
いわゆる「リアル脱出ゲーム」と呼ばれているやつです。
この呼び方、SCRAPが商標登録しているので、他団体だと「リアル謎解きゲーム」とかになるそうです。
そのため、この記事では諸々まるっと「謎解き」と呼びます。
謎解きゲームって何
まず謎解きの定義をざっくりというならば、ひらめきや分析力が要求される問題を解く遊び、と私は考えています。
テレビだと、最近はなぞトレの最後のほうにやる松丸君のコーナーで出てくる問題や、懐かしいところでIQサプリなんかに出てくる問題をイメージしてください。それです。
そして、謎解きゲームは、そんな紙一枚くらいに収められた小さな謎解きの問題をいくつか解いて、その答えをヒントに最終的に一つの大きな謎を解いて、ゲームクリア!みたいなゲームです。
ざっくりと四種類に分類するとたぶんこんな感じ。
1. ネットの謎解き
2. 書籍の謎解き
3. 周遊型謎解き
4. 収容型謎解き
今回はこれを順番に説明していきます。
1. ネットの謎解きゲーム
アマチュアの謎解きファンが作って無料で公開してくれている謎解きです。
定期的に1問の謎解きを出してくれるアカウントがあるので、それを遡るだけでも結構な問題量になるんじゃないかなと思います。
最近は、LINE botを利用した謎解きゲームを提供している方もいます。
オススメポイント
・無料のものが多い(ありがたすぎる)
・端末とLINEアカウントがあれば好きな時に始められる
注意ポイント
・企業作成のがっつりデバックされたものではないので、問題やヒントが分かりにくい事はある(それでもできる限りデバックしてくれている出題者さんが多い印象です)
目についたものはやるけど積極的にはやっていないので、今回の記事ではこの紹介のみです。
気になったら『謎解き』とか『#LINE謎』でTwitter検索するといいと思います。
面白いのがあったら教えてください。
2. 書籍の謎解きゲーム
本の形で売られている謎解きです。
ひたすら1問完結の問題が続いているものと、一冊で一つの流れになっているものがあります。
オススメポイント
・Amazonとかで手に入るので、実際に施設に行くよりも手軽
・家でできる
・ヒントが最後まで用意されているのでやりきれる
注意ポイント
・電子書籍はあるけど、紙の本推奨
・書き込みが前提なので1回プレイした後に他の人に貸すというのが難しい
特に今年の上半期のコロナのあたりはとってもお世話になりました。
まだ積んでるのがあるのですが、やった中でオススメを3冊ほど挙げます。
SCRAPヒラメキナゾトキBOOK (SCRAP出版)
1200円(税抜)。 約50問の小さな謎が収録されています。
手を動かす問題はほぼ無いのと、難易度帯も優しめなので、入門編としてちょうどいいかなという印象。
私は仕事の合間のリフレッシュに読んでいました。
5分間リアル脱出ゲームシリーズ
1600円(税抜)。
見開き2ページくらいで完結する『5分間脱出ゲーム』を10本と、10本の謎を解ききった後に挑戦できる大謎を1本収録しています。
謎の前後にちゃんとオープニングとエンディングがあるので、実際のリアル脱出ゲームと同じように、世界観に入り込みやすいのがポイント。
5分間脱出ゲームと銘打たれているけど、別に何分かかっても大丈夫です。
謎検シリーズ
1600円(税抜)。
SCRAPが毎年開催している、日本謎解き能力検定・謎検の過去問題集のシリーズ。
試験時の解答用紙が付いていて、なんとなく学生時代の気分が味わえたりする。
秋にあった五教科謎検の3級に向けて、傾向を掴むために何冊かやりました。
正解率9割の問題から1桁台の問題まで幅広くあるのと、『ひらめき力』『注意力』『分析力』『推理力』『持久力』のどれが必要かという視点で問題が分けられているので、自分の謎解きのレベル感や得意分野が分かります。
試験対策みたいなこと言っていますが、シンプルに1600円で90問のボリュームなので、やりきった後に達成感があっておすすめです。
3. 周遊型謎解き
ここからは、実際に外に出て遊ぶリアル謎解きゲームを紹介していきます。
周遊型謎解きは決まった場所でキットを買って、決められた範囲を実際に歩き回りながら謎解きをする、謎解きゲームです。
有名なものだと、(2020は中止でしたが)東京メトロとSCRAPがコラボして開催している、地下謎への招待状シリーズが周遊型謎解きにあたります。
オススメポイント
・歩き回るので探索感が味わえる
・最終問題までヒントが用意されているので、基本的にクリアが可能
・時間制限がない
※ただし、施設側の営業時間による制限がある場合があります
・人数に縛りがないので一人でも大人数でも挑戦可能
※ただし、キットは人数分購入する必要がある(シェアは禁止)
注意ポイント
・実際にその場所に行かないと解けない問題を中心に構成されているので、続きから挑戦する場合は再度現地に行く必要がある
時間は地下謎の東京全域が舞台!みたいなのは6、7時間くらい、○○街歩き謎解きみたいなものは2・3時間くらい、施設内で完結するものは1時間くらいが目安かなと思います。
それぞれ紹介できたらよかったんですが、体力的な問題で周遊系はあんまりやっていないので紹介は割愛します。来年はここも紹介できるくらいできていたらいいな。
あ、地下謎は2019に行きました。面白かったです。寄り道しすぎて12時間くらいかかりましたが。
4. 収容型謎解き
ここから本編です。
『リアル謎解きゲーム』と言われて大体思い浮かぶのはこのタイプかなと思います。
制限時間付きで謎を解いて、部屋から脱出するか目的を達成するかするとクリアです。
今までのと大きく違うのは、ゲームオーバーがありえるという点だと思います。
オススメポイント
・世界観の作りこみが高く、実際にゲームの主人公のような気分が味わえる
・ゲームクリアできた時の喜びが大きい
注意点
・ゲームオーバーがあり得る
・ゲーム終了後に解説があるので、原則として再挑戦不可
※同じゲームに違う人ともう一度行く、みたいなことができない
・知らない人とチームを組む場合、たまに相性ガチャがある
収容型はさらに下記の三つに分類できるます。
・キューブ型
・ホール型
・ルーム型
それぞれ紹介していきます。
キューブ型
2~4人くらいで5畳程度の小部屋に入って謎を解く形式です。
難易度がやさしめなのと、時間も15~30分程度を見ておけば大丈夫なので、収容型の謎解きをサクッと試してみたいなという人におすすめ。
都内近郊だと、新宿、下北沢、吉祥寺、横浜あたりでできます。
今年やった中で特に面白かったのはこちら
絶望トイレからの脱出
2人用。現在開催会場は無いので、リバイバルの際にはがっつり布教したいと思っています。
SCRAPとサバンナ高橋さんのコラボ公演第一弾。
2人で隣同士のトイレの個室を模した小部屋に入って、ヒントを頼りにトイレからの脱出を目指す!というもの。
お互いの小部屋にあるヒントが違うので、小窓を通して上手くコミュニケーションを取って情報共有と整理をしていく必要があります。
トイレならではの謎だったり、キューブ型にしてはちょっと歯ごたえあるなって言う謎が仕掛けられているのがお気に入りポイント。
ホール型
大きめのホールにいくつかテーブルが並んでいて、4~6人でチームを組んで謎を解いていくという形式。制限時間は60分で、解説含めて90分くらい。
キューブ型に比べると、成功率が大体5~3割かなあといったところ。
失敗したときに成功チームが近くで喜んでいるのを見るとめちゃくちゃ悔しいし、反対に、成功したときにチーム番号が呼ばれるとめちゃくちゃ気持ちいいです。
収容人数が多いので、開催が多く、チケットが取りやすいのも特徴。
開催場所は都内だと新宿・原宿あたり。横浜でもやってます。
今年やったルーム型の中で特に面白かったのを3つ紹介します。
仕立て屋シャルロッテの秘密
6人一組。現在開催会場無し…
伝説の仕立て屋、シャルロッテの秘密を解き明かそう!という内容。
仕立て屋っぽい小道具だったり、謎だったりで世界観の作りこみと方向性が好きだったのでおすすめ。
びっくり謎工場からの脱出
4人一組。12/20までは新宿でやっている模様。リバイバルをしてくれ。
2020年に発表された、めちゃくちゃシンプルなリアル謎解きゲームです。
SCRAPの最近発表された脱出ゲームは、タブレットや不思議なツールを使ったりというのが多いのですが、これは会場に入ると大きな箱があって、ひたすらその箱の中身の謎を解き続けるというシンプルな形式。
そしてシンプルながら、20チームくらいいて1チームクリアできるかできないかくらいの難易度の高さ。もちろん失敗しました。
その名の通り「びっくり」なので、最初から最後までとってもびっくりします。
私は、コロナの自粛開けの一発目がこれだったので、SCRAPの謎に対する情熱や変態さに度肝を抜かれたのをとても良く覚えています。
びっくり謎工作室からの脱出
4人一組。1月末までは新宿・横浜あたりでやっています。来年になると6大都市でもやるみたいです。
文字通り、びっくり謎工場からの脱出の続編です。
難易度は謎工場よりも易しいかな、と思います。脱出率3割くらいだそうなので。
ですが、「工作室」なので、ものすごく体を動かします。ほぼ60分立って謎を解いたので、終わったあとの疲労感がすごかったです。
でもああだこうだとチームメンバーと相談しながら、工作していくのは小学校の図工の時間を思い出してとても楽しかったです。
次作もとても楽しみです。
ルーム型
6~10人くらいで10畳以上ある広めの部屋に入って、制限時間以内に謎解きをする形式。ホール型と同じく、制限時間は60分で、解説含めて90分くらい。
ホール型はチーム毎のテーブルで9割は完結するのに対して、ルーム型は部屋全体を1チームで使えるので、ちょっと贅沢な気がします。
部屋中を探索して謎のヒントを探すところからスタートするので、謎解きが苦手でも、探すや情報整理で、役割を見つけられるのも良いポイントです。
あとは施設がホール型と比べて入れ替わりが激しくない
都内近郊だと新宿と下北沢、浅草あたりでできます。吉祥寺と横浜中華街にもある。
ルーム型も今年やった中から面白かったのを3つくらい紹介します。
止まらない豪華列車からの脱出
4人1組。新宿でやっています。
9つの車両それぞれに用意された異なる謎を解き続けて、先頭車両まで行きついて脱出しよう!という公演です。
以前新宿や横浜でやっていたNINE ROOMSシリーズの続編です(こちらも面白かったので復刻の際はぜひ)。
列車の車両を模した各部屋の施設が豪華なのと、列車という要素を利用した謎が綺麗なのがオススメポイントです。
NINE ROOMSシリーズのシステム上、前の組が次の部屋を終わらないと、次に進めないという制度なので、土日の昼間とか混む時間帯は待ち時間が長くなってしまうのが難点かな。
絶望テレビからの脱出
6人1組。吉祥寺でやっています。サバンナ高橋さんの絶望シリーズの第二作目。
食中毒になってしまったスタッフの代わりに、テレビの生放送用の映像をがんばって撮影していこう!という公演です。
テレビスタジオを模した部屋で、撮影用の茶番をするのがとても楽しいのでオススメです。
茶番すればするほど面白かった公演だったので、ぜひお友達同士で人数揃えていくと最初からフルスロットルで遊べると思います。
時空研究所からの脱出
10人1組。東新宿でやっています。
ロングラン公演の一つで、謎解きのたくさんある古き良きリアル謎解きゲームという感じの公演です。
2年くらいSCRAPの公演に通っていた身として、この公演は参加できてよかった~と、とある事情で思ったのでランクインです。
その他
分類に困るけど今年やった中で楽しかったものたちのメモです
とある音楽家の手記
テーマパークを作ろう!となった時、明るい世界だけでなく「裏面に存在するような、見つけた人だけが入れる秘密の空間」をいつか絶対作るぞと決めていました。実現でき、最終日も入れない程のお客さんに溢れ、秘密を共有出来たことを嬉しく思います。
— きださおり (@opeke) 2020年7月5日
🔑https://t.co/I1Mz9H0ilU #ひみつ喫茶室 pic.twitter.com/9rtnQsmESl
今年の夏に閉店してしまったのですが、SCRAPの新宿の施設、東京ミステリーサーカス(TMC)の施設内に隠されたヒントを探し出して、謎を解き進めていくと行きつくことができる『ひみつ喫茶室』という喫茶室がありました。
この『ひみつ喫茶室』で頼むことができる限定の謎解きが『とある音楽家の手記』です。
とある音楽家の手記では、ひみつ喫茶室にまつわる謎を解くのですが、些細なヒントから探し出した喫茶室の秘密を丁寧に解いていく時間はとても幸せでした。
この経験で謎解きによりのめり込んでいった自覚があります。
一応、TMC内に隠されたヒントはまだ残っていますし、『とある音楽家の手記』自体はTMCのフードコーナーで買うことが出来るので、一端を味わいたい方はぜひ。
100謎
多分施設周遊型に近いのですが、キットも出てこないし、無料のイベントだし、来年もあるか分からないので、この分類に置きます。
夏のTMCでやっていた周遊イベントです。
TMC内にちりばめられたキーワードをLINEで送ると、問題が返ってきて、それを解いて回答用紙を埋めていくという形式です。
私は探索があまりにも苦手なので、二日ほどかかってクリアしましたが、100問のボリュームを無料で提供するのあまりにも頭がおかしいのでは…?ということでだいぶ印象に残りました。
100問も解くとさすがに体力がつくらしく、なんとなく小謎の処理が速くなったかなあ…と思います。
THANKS ST@RRY PARTY!!!!!
アイドルマスター SideMとのコラボ公演です。新宿でやっていました。
形式は4人1組のホール型でしたが、謎解きというより、SCRAPの体験型イベントノウハウとアイドルマスターのプロデュース体験のノウハウを掛け合わせた、まさに”リアル・プロデューサー体験”イベントでした。
最後にライブをやるんですけど、提供のところで率先してスタッフさんが企業名を叫んで、我々を引っ張ってくれたのが嬉しかったです。このようなスタッフのムーブや、展示されているちょっとした小物に、Mマスの解像度の高さが表れていてよかったです。
終わりに
去年の終わりに「来年は20公演行きたい!」と言っていたのですが、コロナ禍の中でもなんやかんや下半期で達成できたのが良かったです。
一方でSCRAP主催のイベントばかりになってしまったので、来年は他団体のイベントにも参加していきたいなと思っています。
あとはオンライン謎解きもこうして話せるくらいにはやりこみたいなあ…
謎解き一緒に行ってくださった皆様もありがとうございました。
来年もたくさん謎解き行きたいなって思っているので、ぜひ暇で私と謎解き行ってやってもいいなってかたいたらお声かけください。
2020年謎解き参加メモ(収容型のみ)
周遊型と書籍とキット謎まで入れるのはちょっとつらかった
凡例:タイトル - 場所/形式/結果
・触れる謎展 - 横浜/展示物/-
・グラブル脱出 - 新宿/ホール型/成功
・仕立て屋シャルロッテの秘密 - 吉祥寺/ホール型/成功
・9月31日の花嫁 - 新宿/ホール型(スコア)/失敗?
・エヴァ脱出 - 新宿/ホール型/失敗
・びっくり謎工場からの脱出 - 原宿/ホール型/失敗
・とあるハイジャックからの脱出 - 新宿/ホール型/成功
・アンドロイド工場からの脱出 - 池袋/ルーム型/失敗
・カトリーエイルと月夜の怪物 - 新宿/ホール型/成功
・古代遺跡エルドラドからの脱出 - 中華街/ルーム型/失敗
・パズルルームからの脱出 - 中華街/ルーム型/失敗
・マジックショーからの脱出 - 吉祥寺/ホール型/成功
・演じすぎた男 - 吉祥寺/捜査型/失敗
・絶望テレビからの脱出 - 吉祥寺/ルーム型/成功
・絶望トイレからの脱出 - 吉祥寺/キューブ型/成功
・ある沈没船からの脱出 - 吉祥寺/キューブ型/成功
・僕と優者の最後の七日間 - 新宿/ホール型/失敗
・魔王城からの脱出2 - 東新宿/ルーム型/成功
・監獄アルバトロスからの脱出 - 東新宿/ルーム型?/成功
・NINE ROOMS 止まらない豪華列車からの脱出 - 新宿/ルーム型/成功
・サラバ偉大な魔法使い - 新宿/ホール型(スコア)/一位
・ドラキュラ城からの脱出 - 横浜/ホール型/成功
・TMCasino - 新宿/ホール型(スコア)/一位
・時空研究所からの脱出 - 東新宿/ルーム型/成功
・古の魔術師と予言の箱 - 原宿/ホール型/成功
・perfumeの隣の部屋からの脱出 - 新宿/キューブ型/成功
・追跡者Xからの脱出 - 浅草/ルーム型/失敗
・RED ROOM - 浅草/ルーム型/成功
・ある沈黙からの脱出 - 新宿/ホール型/成功
・びっくり謎工作室からの脱出 - 新宿/ホール型/成功
・さくら脱出 - 新宿/ホール型/失敗
・約ネバ脱出 - 下北沢/ルーム型/失敗
・ヴァンパイア脱出 - 原宿/ホール型/成功
勝率 - 21/32 (65%) なかなかいいんではないでしょうか!